かまぼこの原料検査の工程の図解

検査工程の画像 状況説明
冷凍すりみを若干解凍(出刃包丁がやっと入る程度)したあと、包丁でこのようにカットし小型ブレンダーに投入する。実験レベルであり、ここでの解凍のしすぎはよくない。特に夏場は気温も高く、温度コントロールが難しいので、処理は極低温で実施している。
小型ブレンダーに上記すりみを投入したところである。上記で述べたように温度上昇を防止するために、ブレンダーの刃やボウル(図の丸い容器状のもの)などは、事前にマイナス35℃にて冷却してある。
上記ブレンダーの刃とボウルを同時に回転することによって、上記すりみは細かく砕かれる。若干砕いてゆくと左図のようになる。
さらにしばらくブレンダーを廻しているとこのような均一な粉状の状態に変化するので、充分に粒子が細かくなった時点で食塩を準備する。
食塩を均一に添加しているところである。
添加した直後は、このようになっているが、ブレンダーを回転し続けていると、段々と粘りが出てくる。
塩が魚肉の塩溶性たんぱくに反応し、だんだんとねばりがでてきているところである。
すりあがると、このようにきめが細かくなり、表面につやを帯びてくる。ここまで擂ればほぼ出来上がりである。
すりあがった身をまな板の上にのせ、付け包丁でもういちど練り合わせて、きめの細かさ、黒皮(魚の皮)などの混入度合いを調べる。 長年の経験があれば、この練り具合でいいすりみか悪いすりみかの概ねの判断はできる。 しかしながら、魚種によっては、粘りだけで評価できないものもある。
小型充填機である。当社がグリスアップの器具を改良して作り上げたものである。ステンレス管にすりみを充填する。ステンレス管には空気をいれないように、注意して上記のすりみを付け包丁にて充填する。
最初、ビストンを少し動かして、ステンレス管内の空気を追い出してから、規定の幅のケーシングに充填してゆく。
ボイル後のサンプリングが複数できるまで、充填を続ける。
充填し終わったら、片方のケーシングを図のようにしっかりと丸結びしておく。
ボイル槽は90℃、坐り槽は35℃であることを確認してから、それぞれに上記ケーシングに充填されたものを投入する。
90℃−30分の条件でボイル槽にいれられた試験用すりみサンプル
35℃−40分の条件で坐り槽にいれられた試験用すりみサンプル....それが終わったら上記ボイル槽にて、ボイルをさらに30分追加する。
ボイル槽である。上記坐り槽での工程完了後にこちらでボイルを実施したり、最初からこちらでボイルの実施をする。
ボイルしあがったものは、直ちに冷水につけて冷却し、中心温度が20度以下になったところで、各種測定を実施する。
まず、XYX系とLab系の両方の数値を出し、ハンター白度の算出や明度(L)などを計算する。
こちらはフドー式レオメーターであり、測定前のゼロ点調整をしているところである。
この分析機器で、プランジャーをかまぼこに実際に押し込んで、押し込み荷重、圧縮距離などを測定する。
かまぼこの足を測定する装置である。