かまぼこはなぜ白いのですか?

かまぼこは色が白いのが好まれる。しかし、かまぼこの色が白いと漂白剤などの薬品で処理されているのではないかと疑われる。 かまぼこの色が白いのは、原料魚に白身の魚を使い、細かくした魚肉を水でよく洗う水さらしをするからです。 マグロなど赤身の魚肉が赤い色をしているのは、ミオグロビンなど筋肉色素を含んでいるからです。ミオグロビンや血液の色素ヘモグロビンは鉄を含んでいるタンパク質で、加熱すると灰色に変化します。 魚の種類によってミオグロビン含量が違い、赤身の魚に多く、白身の魚は少ないのです。
普通の水さらしでは筋肉色素を完全に洗い流すことはできません。その為、色素含量の多い魚肉ほどかまぼこの色がくすんでしまいます。 色素タンパクの多いイワシやサバなど赤身の魚からは、灰色のつみれや黒はんぺんしかできません。
白身の魚でも、色素含量に多少の差があります。舞鶴のかまぼこに使われている白グチはいくらよく水さらしをしても真っ白にはなりません。一方、スケソウダラやエソなどを簡単な水さらしで真っ白になります。
水さらしをすると、魚肉の水溶性タンパク質やエキス成分が洗い流されてしまいます。魚肉成分の有効利用の面から考えると、大きなマイナスである。 一方で、水さらしをするといやな臭いがとれますし、また、かまぼこの足が強くなります。
従って、水さらしをすること、かまぼこを製造するのに必要な条件であり、その結果、色が白くなるのです。