■食中毒の原因として一番になったSRSV(小型球形ウイルス)について教えてください。
秋の終わりから冬にかけて特に気をつけてください |
|||||||
SRSVとは? Small Round Structured Virusの略で小さな球形のウイルスの総称です。 どうやって感染するのか? 人がSRSVに感染するときにはカキやハマグリなどの2枚貝が関与しているケースが多いようです。 海水中のSRSVがカキ等の中腸腺に取り込まれ(カキは1日に24L〜70Lの海水を取り込む)、これを食べることにより感染し発症する(100個程度のウイルス量で感染する場合もあります)と言われています。また、SRSV感染者やSRSVに汚染された水・調理器具を介して感染することもあります。 元々、このウイルスは人間の腸管内のみで増殖するものであり、カキ、ハマグリに取り込まれても、そこで増殖することはありません。 かれらは蓄積しているだけなのです。 舞鶴で夏に生で食べる”岩カキ”などに食中毒がならないのは、活性の高いカキがこのウイルスを取り込んでも、消化して、無害化するためだと考えられています。 秋から冬にかけて貝類の活性が落ちてくると、取り込まれたウイルスはそのまま体内に蓄積されるために、それを摂取した人間に感染するらしいのです。 元々、人間が下水などを通して河川にこのウイルスをばらまき、それを含んだ水を吸収した貝類がそのウイルスを蓄積するというのが原因らしいのです。 話によると、縦割り行政の悪弊により、水道水の取水口が、下水などの排水口よりも下流に作られている地域もあるようですから、考えてみれば恐い話です。 症状は? 潜伏時間(食べてから発症するまでの時間):食後24〜48時間位 主な症状:吐き気、おう吐、下痢、軽度の発熱、腹痛があり通常2〜3日間で回復します。感染しても全員に症状が現れるわけではなく、発症しても風邪の様な症状で終わる人もいます。 ウイルスには一般的に抗生物質は効きません。 また、一度感染すると約半年くらいは免疫ができることも知られています。 普段食べなれている地元の人は大丈夫なのに、都会からきた人が食べるといきなり、食中毒を起こされるというケースもこのために起こるのです。 食中毒を起こさないためには?
|