かまぼこ板はどんな木材を使っているんですか?またその産地は?

蒲鉾板用材は大別して内地材、外材とに分かれますが、内地材はスギ、モミ、シナ、シラビ、トウヒなどが使用されます。しかしながら、内地材は供給不安定と品質の不安定とが重なり、しかも高価とあって、現在は業界においても極少量しか利用されていません。
一方、外材においては北米産のモミ(ホワイトファー)が価格も安定し、供給も比較的安定しているため広く使用されています。
米国よりわが国に輸入される木材は、ワシントン州とオレゴン州に跨るカスケード山系とコースト山系から出材される木材であり、中でもカスケード山系は山が深く高地のため、年輪が細かく色白で良材とされています。
一方コースト山系のものは年輪が大きく色も濃いため蒲鉾板に使用すると色や臭いが強いので使用できません。
原木として輸入されるときは、ホワイトファー1種で輸入されるわけではなく、ヘムロック(ツガ)ホワイトファー、スプルース、米松、ノーブルファーなどが主に混入されて一般積みで輸入されています。それを日本の水面、陸上で用途仕訳して、蒲鉾板製造メーカーが指定した材を仕入れるわけです。
ただ、ファー類はホワイトファー以外にもシルバーファー、グラウンドファー、バルサムファーなどが混入しているので、指定材の比率の高いロットの木材を仕入れることで、品質の安定した蒲鉾板を製造、供給してくださっているようです。


それでは、このモミ材についての解説を以下にしておきます。
属  モミ属  米モミ(WHITE FIR)
学名 ABIES CONCOLOR(RINDLEY AND GOLDEN)
別名 シルバーファー、バルサムファー、ホワイトバルサム
スタードパイン、バルサムツリー他多くの異名あり
産地 ファー類モミ属は北半球の温帯地方に広く分布していて、涼しくて湿度のたかいところによく生育するといわれているが、極度な寒冷地にはないといわれる。
モミ属は約40種くらい含まれているが、北米には9種類ほどあり、うち7種類が太平洋岸地域にあるという。
太平洋岸地方での大きなものは、樹高100フィート、樹径3〜6フィートに達するこれらの樹齢は大体、150年〜200年を経ている。
性状 樹皮は灰白色の比較的滑らかなキルク質で老木などでは、根元附近の皮面に灰褐色したやや深いしわがあらわれる。
若木では、ややトド松に似た点がある。材は近白色か淡褐色で軽軟の材である。肌目はやや粗く乾燥すれば無味無臭である。
用途 材が無味無臭のため、食品類の箱材。建築用材その他パルプ資材などに用いられるようにかなり広い用途を持つ材である。比重は軽く沈木などの懸念はない

(財団法人 全日本検疫協会発行移入原木図鑑による。)