■組合開発、天然調味料MK−Cについて教えてください。

品質規格書

商品名  天然調味料 MK−C
性状  茶褐色のやや粘張の液体
原材料
及び情報
原材料 配合比 アレルギー
物質
GMO情報(注1)
※1表示を行う
食品への該当
※2組替え原料
の使用有無
魚介エキス 54.29 無し 該当なし
蛋白加水分解物 17.80 無し 該当なし 非遺伝子組替
(トウモロコシ)
砂糖 15.25 無し 該当なし
食塩 10.80 無し 該当なし
酵母エキス 1.70 無し 該当なし
安定剤(キサンタンガム) 0.16 無し 該当なし
成分組成
及び
試験方法
総窒素   3.3±0.2%  ケルダール法
水分     33.0±2%  常圧加熱乾燥法
塩分     14.0±1%  硝酸銀による沈殿滴定法
灰分     17.5±1%  強熱灰化法
pH       5.8±0.5 ガラス電極法
衛生規格 一般生菌数  ≦3000個/g  食品衛生検査指針による
耐熱菌数    ≦300個/g   食品衛生検査指針による
大腸菌群    陰性
ヒ素       ≦10μg/g   ジエチルジチオカルバミン酸・ピリジン溶液法 
注意事項 使用基準
 食品扱いのため基準はありません。
保管上の注意
 冷蔵保存してください。
 開封後は必ず密栓してください。




天然調味料MK−Cの開発に関して

(沿革)

昭和30年代後半に冷凍すりみが開発され、その流通及び製造の量産化が進むにつれ練り製品の味が全国画一化されるという弊害を生んでしまいました。その中において、私どもは生の魚を原料とした地方色豊かな商品造りを続気手参りました。昭和58年には、各界の著名人の参加のもとに「舞鶴蒲鉾需要拡大懇談会」を開催いたし、そこで幾つかのテーマを与えられました。
 その中の一つは、生の魚を利用しているという私どもの利点長所をさらに商品に反映させるためにすりみ加工残さいから調味成分を抽出し、それを商品の味付けに再利用する(いわゆる舞鶴の味)というテーマでした。 そのテーマにもとずき、私共は諸先生のご指導のもとに調味料の開発を進め、この度ここに完成品が出来上がりましたので、本品の特徴、製造工程、組成などについて以下に申し述べたいと思います。(この成果に対して、平成5年京都府創意工夫功労者表彰を受賞いたしました。)

(名称)

舞鶴(Maizuru)のM、蒲鉾(Kamaboko)のK、協同組合(Coop)のCをとりMK−Cと命名いたしました。

(特徴)

1.本品は別表5はもとより、別表2に記載されている添加物は一切使用しておりません。100%天然物からできています。

2.本品は新鮮な白グチを原料とし、その抽出したエキス分が主成分です。このエキスは酸分解型の魚肉エキスでなく、酵素を利用した煮沸のエキス抽出法を利用したものです。

3.特殊原料による天然植物性アミノ酸を複合してありますので、呈味力及び味の幅に広がりがあります。

4.一般的に天然エキス濃縮調味料はややもすると製品を褐変化させますが、本品の場合その心配はありません。

5.本品はグルタミン酸ナトリウムのような化学調味料は添加せずに味のバランスをとることができます。

(その後の変更)

蛋白加水分解物  小麦グルテン → コーングルテン(GMOフリー)

安定剤のキサンタンガムについては、最新の品質規格書ではアレルギー物質

のところに大豆を書いておりましたが、もともととうもろこしを分解生成す

るための菌に与える餌として添加しているだけで、形として大豆が残ってい

るわけではありませんので、アレルギーのところに表示しなくてもよいこと

になっています。

製造工程図

原料魚 ―― 煮沸 ―― 冷却 ―― 蛋白分解酵素処理 ―― 煮沸滅菌

固形物分離 ――― 油脂分離 ―――エキス濃縮 ――― 魚肉エキス※1

植物蛋白――― 加水分解※2      

   ※1+※2天然調味料MK−C

栄養成分及びアミノ酸組成 (遊離アミノ酸)

分析試験項目

結果

検出限界

分析方法

水分

43.3%

減圧加熱乾燥法

たんぱく質

28.8%

ケルダール法(※1)

脂質

0.4%

ソックスレー抽出法

繊維

0.0%

ヘンネベルグストーマン改良法

灰分

10.5%

直接灰化法

糖質

17.0%

(※2)

塩分(NaCl

6.54%

モール法

砒素(AsO

1.0ppm

DDTC−Ag吸光光度法

重金属として

検出せず

1ppm

(※3)

PH

5.9

ガラス電極

     1 窒素、たんぱく質換算係数 :6.25

     100−(水分+たんぱく質+脂質+繊維+灰分)

     資料について直接計測した。

    ■味に影響のあるアミノ酸組成は次のとおりである。

分析試験項目

結  果

分析方法

遊離アミノ酸組成

アミノ酸自動分析法(※1)

アルギニン

0.55

リジン

0.48

ヒスチジン

0.31

フェニルアラニン

0.63

チロシン

0.11

イソロイシン

0.39

メチオニン

0.33

バリン

0.78

アラニン

2.00

グリシン

1.39

プロリン

2.11

グルタミン酸

7.17

セリン

1.08

スレオニン

0.67

アスパラギン酸

1.30

ロイシン

1.16