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舞鶴かまぼこの特製板や並板の根拠と特徴は何か説明してください。(平成14年12月10日) 

「特製」という名前は、昭和40年代に冷凍すり身が開発され、多くのかまぼこ製造メーカーが従来の生魚を使用した製法から、この冷凍すりみを使用してかまぼこを製造する製法に変更してゆく中で、舞鶴地区では、100%冷凍すり身に移行すべきではないという意見が根強く、従来の伝統の製法を守り残してゆくためには、価格的にも、形態的にも差別化をはかることが必要であるという当時の舞鶴の組合員(舞鶴蒲鉾協同組合)の総意から生まれたものです。

全国的に、冷凍すりみで製造するかまぼこ屋が増えてくる中で、舞鶴地区では、昭和40年の半ばには「生の魚を4割以上使用し、冷凍すりみについても最高級のSAクラスを使用した板かまぼこを特製とし、それ以下の配合の板ものを並板とする。なお、両者の差別化をはかるために、外観上、特製板は上塗りを※天白とし、並板の形態と区別する」という取り決めをし、その流れが今も継続して引き継がれているのです。所謂、今でいうところの地域協定という形をとって、傘下の組合員がこれを遵守してきたわけです。
(※天白.....上面は白、サイドがピンクという舞鶴独自の上塗り)
また、『舞鶴かまぼこ』と通常言われているものは、殆んどが特製板のことをさしており、現在では天白だけでなく紅、白、焼のそれぞれの板がその品質になり、土産物、贈答品として、あるいは市内および近隣の小売店で販売されるようになっていいます。
実際に、生すり身と冷凍すりみでは、原料コストはその後どんどんと差が開き、殊に以西底引き漁船団の度重なる減船、廃業がそのコスト高に拍車をかけてきており、現在では、生すり身の原料コストは冷凍すりみのそれに比し数倍のコストになっております。

しかしながら、近海の生鮮魚が確保できる間は、なんとか、この伝統の製法を引き続いてゆきたいという信念のもと、ご愛顧賜っている消費者の方々の信頼をうらぎることの無い様、品質の高い商品の供給をさせていただき、今後も”舞鶴かまぼこ”ブランドをより定着してゆけるように努力してまいる所存です。