ミツバチになって花を見てみよう!
花ってきれいな色してるよね......
だけど、学校で花の色って、結局人間が目で見て、脳で感じるだけのことなんだって学んだ。
高校生の時に、僕は疑問に思ったよ。......じゃ、人間でない生き物たちはこの花の色を人間と同じように感じることができないんだろうか、そして、蜜を吸うためにブンブンブンと飛んでいるミツバチたちの目にはこの美しい花の色がどう見えているんだろうか?......なんて.....
結局、学校の先生は、はっきりと答えがないようなことを言っておられたように記憶している。
大学生になって、やっとその疑問を解決したのが、ドイツのノーベル生理学医学賞を受けた動物行動生理学者カール.フォン.フィリッシュであることを知った。
1910年代には、もっと偉い生理学者が研究をしていて、昆虫には色は見えないと信じられていたんだ。
じゃ、もし昆虫に色がみえないんだったら、野に咲く花のあのとりどりの色には何の意味もないってことになるよね。
でも、彼は気が遠くなるような実験の末、ミツバチがちゃんと色を見分けている事を証明したんだよ。
ミツバチは黄色、青、青緑、を別々の色としてとらえることができたんだよ。黄色と緑色の区別はできなかったようだけど.......
そして、驚いたことに、人間が見ることの出来ない紫外線を独自の色として認識していることもわかったんだよ。
つまり、何らかの紫外色としてとらえていたということなんだ。
人間にとっては暗黒世界でも、昆虫にとっては、独特の色の世界があるってことなんだ。
そうして考えてみると、音の世界でも人間が感知できない超音波の世界を頼りに飛んでいるコウモリのような生き物もいるよね。
物事すべて、自分の尺度だけでものを考えちゃいけないってことだよね。同じ人間でも、同じものを見ても感じることはその人によりまちまちだし、まして、生物の種類が違うと、全く違うんだってこともよく考えて行動しなくちゃね........自然を考えるって、そういうことじゃないかなあ.....?
ホームページへ戻る