おいかわを食べないバス(99.5.3)

息子と川遊びをしたのは久しぶりであった。伊佐津川の上流へ行って、冷たい川に足を入れると、最初は悲鳴をあげるほど冷たかったが、次第に天気がよくなって汗ばむほどになってくると、かえって気持ちがよくなった。
息子は水槽に入れる小魚(観賞魚)を確保しようとおもっていたようで、私が最初に網ですくった5センチほどの「おいかわ」は要らないので、逃がしておくように言われた。しかしながら、我が家のバスは長い間、魚の生きたのは食べさせていなかったので、バスの餌として持ち帰ることにした。 他にもカワムツの稚魚だとか、カワヨシノボリだとか、ざりがにとかいったものを捕獲した。1時間も川に入っていなかったのだが、必要以上の捕獲は自然を守るという観点からは慎みたいので、約10匹程度だけ選別して家に持ち帰ることにした。
さて、わくわくしてまず、ザリガニをバスの水槽に入れたのだが、水中に落とすやいなやバスがザリガニを吸い込んだ。しかし、次の瞬間、ザリガニのハサミによる反撃を受けて吐き出していた。その後、ショックだったらしく、ザリガニの前に何度か近寄るが、食べるのをためらっているようであった。
そこで、今度は「おいかわ」を入れてみた。一瞬のうちに吸い込まれると予想していたのだが、バスはおいかわに近寄って何度も観察しているだけで、食べようという行動を起こさなかった。
昨年の夏は魚を入れたら、一瞬のうちに吸い込んでいたのに、長い間、テトラクリルを中心とする乾燥餌ばかり与えてきたので、野生の魚を忘れてしまったのだろうか?しかし、待てよ!昨年も、川で「おいかわ」「かわむつ」「ふな」などを同時に与えたとき、「おいかわ」だけは食べられることなく、弱って水槽の中で死んでいたことを思い出した。でも、昨年は口の中に入れたり出したりしてもて遊んで殺してしまったのを覚えている。
じっと見ていると駄目なのかと思い、家に入って夕方、水槽を覗くと、ザリガニの姿は無く、「おいかわ」は底に死体となって沈んでいた。死んでしまうと、見向きもしないバスである。なぜ、こんなごちそうを食べずに死なせてしまったのか私にはわからない。うちのバスの気持ちがわかる人がいたら、また、掲示板にでも意見を述べてもらうことにしよう。
さて、「カワムツ」と「ヨシノボリ」については、息子が水草、流木などを入れたきれいなデザインの水槽をせっせと作り、小さな水族館を楽しんでいるようである。
息子は私よりも飼育が上手であり、餌もいろいろなものを与えて、研究しているようである。
最近、カワムツもよく慣れて、人が近寄ると、集まってきて、バスと同じように尾っぽを振って餌をせがむようになっています。
かわむつの幼魚(2〜3センチ)もこうして飼育しているとなかなか美しいし、慣れるので可愛いものです。