謎の稚魚の正体は?(97.6.15)
当研究所の池に誕生してから1ヶ月と少々の間なんとか生存している稚魚の数を調べることにした。前回、水換えの時には網ですくう方法で稚魚を移動させようとして大量に死なせたので、今回は小さな瓶を利用した吸い取り法で稚魚を吸い取ってほかの水槽に移し、水槽を掃除したあと、また吸い取って元に戻すという手間なことをすることにした。 この間、バスアカデミーのミスターヨド氏から、来週のバスギャカップの時に持ってきてもらえば、研究室に持ち帰って稚魚の鑑定をしてあげますというありがたいメールをいただいた。 それもあって、わずかになった稚魚を大きくなるまで知らずにいるのがいいのか、バスアカデミーで鑑定をしてもらって早く知るほうがいいのか考えることにした。 稚魚も個体差があって、私のような痩せ形で長身のがいれば、生まれたときからあまり大きくなっていないのもいるし、中には、お腹がはちきれそうなくらいデブっちょで大きくなっているのもいる。当初6匹くらいと思っていたのだが、他の水槽に移し替えて数えるとまだ15匹近く生存していることがわかった。バスギャカップにもってゆくかどうかはまだ決めていない。 琵琶湖で釣ってきた20センチあまりのバス君も毎日、金魚やフナ、ざりがにを食べてひとまわり大きくなってきた。時々隣の稚魚の水槽をじっと見ているのだが、何を考えているのだろうか?「はやく大きくなれ、食ってやる」とでも言っているようである。

淀氏の鑑定と大きくなった稚魚(97.6.29)
バスアカデミーの淀氏(三重大学水産学研究室)から稚魚の鑑定の結果がメールで届いた。
その結果、稚魚は「フナ」であることがわかった。しかし、淀氏に鑑定を依頼した検体はまだ稚魚になっておらず、仔魚という段階であるそうである。 鰭がまだ未発達で、鰭のすじの数が親の数に達していないからだそうである。また、尾鰭の付け根の黒い斑点の色素の強弱でギンブナ、ヘラブナ、鯉などの区別もできるんだそうである。これから、わからない魚は全部淀さんに送ろうと思っている。(笑) ただ、バスやギルだとたくさん育てても一般河川に放流できないので、少し心配をしていたが、これで、ほっとした。
今日、大きくなってきた稚魚を撮影することにした。(台風が来るというのに、雨の中、車庫の中で腹這いになって撮影をしている中年男の姿を想像してください)

それにしても、兄弟でこれだけ大きさに個体差ができるとは驚いている。自然の中では餌が無いときもあるだろうし、そんな時、大きく育ったものが、小さいものを食べて生き延びるのだということを淀氏から教わり、自然というのはいかにも過酷な一面をもっているものだと思った次第である。 写真は比較的大きく育っているものを撮影しているが、体長が半分以下のものも一緒に泳いでいる。
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